JMDC健康経営宣言
JMDC経営上の課題
JMDCは「健康で豊かな人生をすべての人に」をビジョンに掲げております。現状では、健康課題がある方以外にも、全員が日々充実していきいきとした生活を送れているとは言えない状況です。そのため、健康経営で解決したい経営上の課題を「健康で豊かな人生をすべての人に」とし、健康年齢を最終指標として設定しています。
JMDC健康経営宣言
株式会社JMDCは、健康社会の実現を目指す企業として、従業員一人ひとりのウェルビーイング(健康で豊かな人生) と会社の持続的な成長を実現します。そのために、自社アセットである「健康年齢」などのデータを活用し、従業員が自身の健康状態を正しく理解し、主体的にパフォーマンスを最大化できる環境整備、健康年齢を最適化させるための支援を行います。この取り組みが、個人と企業の成長を促し、未来の社会づくりに貢献する道であると考え、ここに宣言します。
健康経営を実践するために、会社は以下を実行します。
- 社長自ら健康経営を牽引し、会社をあげて健康になることをコミットします。
- 社員の健康に資する活動を計画し、経営会議にて進捗確認や見直しを行います。
- 健康経営活動については、従業員と共有し、健康への取組改善へと繋げていきます。

制定日 2017年3月31日
最終改訂日 2025年10月8日
株式会社JMDC
代表取締役社長兼CEO 野口 亮
健康経営全体の具体的な数値目標
健康年齢の維持改善行動を取ることで、自然に従業員が健康で豊かな生活を送ることができると考え、最終指標を健康年齢に設定しました。
年度 | 実年齢より健康年齢が若い人の割合(%) |
---|---|
2027.3目標 | 70 |
2024 | 62.2 |
2023 | 61.2 |
2022 | 67.9 |
健康経営戦略マップ

健康経営推進体制
JMDCの健康経営は、経営トップを健康経営推進の最高責任者とし、方針やKGI、計画について取締役会での決議・報告を行い、具体的な施策の企画・運営を健康推進室が、経営管理部・HRや各事業部との連携をしながら企業横断的に行っています。例えば、JMDCには外部への健康経営コンサルティングを実施している部署があるため、その担当者と健康推進室の担当者で、施策や計画、評価等についての議論を実施しております。また、労働安全衛生・健康経営浸透・施策周知活性に関する情報共有・協議・コミュニケーションは、毎月の安全衛生委員会にて実施しています。そのほかに2024年度より各部門に設置したウェルネスアンバサダーとともに、方法の検討及び活動を行っています。また、保険者である関東ITソフトウェア健康保険組合とのコラボヘルスの連携も年々強めています。

2025年度活動計画

労働安全衛生・リスクマネジメント
1~2か月に1回、産業医による職場巡視を実施しております。指摘箇所については、関連部署と連携し早急な改善を図っています。これまでに、オフィス内で怪我が発生した箇所のコーナーガードの設置や、個人情報を取り扱う部署の環境改善の検討・実施、転倒防止対策等を行っております。このほか、感染症対策などBCPの策定も実施しています。なお、労働安全衛生マネジメントシステムの体制構築は完了していますが、運用開始時期について検討中です。
コラボヘルス
保険者である関東ITソフトウェア健康保険組合とJMDCにおいて、コラボヘルス推進の一環で健診結果等データの共同利用を実施しております。特定保健指導については2023年度(2022年度健診結果含む)より、社内健康管理担当者から対象者へ直接利用勧奨をする取り組みを開始しています。また、2023年度より特定保健指導参加者に対し「健康インセンティブ」の付与を開始しました。これらの取り組みにより特定保健指導実施率が大幅に向上しており、2024年度分については60%を超える実施率を見込んでいます。今後は、対象者率の減少に向けても取り組みを強化します。

年度 | 特定健康診査実施率(%) | 特定保健指導実施率(%) | 対象者比率(%) |
---|---|---|---|
2024 | 確認中 | 64.1 (見込み) | 16.5 |
2023 | 96.9 | 54.5 | 17.8 |
2022 | 84.5 | 44.8 | 17.8 |
2021 | 82.6 | 12.0 | 17.7 |
その他、取り組み状況
・セミナー参加率 %(満足度)
年度 | セルフケア | ラインケア | 女性の健康 | 睡眠 |
---|---|---|---|---|
2024 | 84.0 | 91.0 (69.4) | 76.6 (85.4) | 67.1 (80.1) |
2023 | 75.8 (75) | 92.1 (75) | 79.8 (73) | 83.9 (86.5) |
2022 | 73.2 (-) | 84.2 (68.7) | 84.2 (70) | – |
・施策実施・参加状況
年度 | ウォーキングラリー (%) | 食事 | 健康インセンティブ (%) | |||
---|---|---|---|---|---|---|
春 | 秋 | 冬 | 血糖スマートチャレンジ(名) | 野菜摂取月間(%) | ||
2025 | 61.7 | – | – | 40 | 確認中 | – |
2024 | 45.5 | 56.0 | 64.3 | 20 | – | 90.4 |
2023 | – | 45.2 | – | – | – | 66.6 |
・食事プログラム
2024年度の重点施策として、糖尿病リスク者の減少・生活習慣改善を目的に「食事で血糖スマートチャレンジ」の実施をしました。糖尿病リスクのある社員を対象に、持続血糖測定器(CGM)を活用し、普段の生活での血糖変化を観察したうえで、栄養バランスの整ったお弁当とともにセミナーを聴講し、再度CGMを装着して生活改善に取り組む内容です。参加者同士の社内SNSを通じた交流や、希望する社員への保健師面談を実施し、生活改善行動の活性化も図りました。この結果、血糖改善・減量のほか、食生活や日中の眠気等睡眠状況改善にも効果がみられました。そのため、2025年度は血糖リスクがない場合でも、減量が必要な社員や日中の眠気を自覚する社員も参加できるようにしました。このほかに、2025年度8~9月には野菜摂取月間を設定し、野菜摂取量への気づきや摂取を増加できるように促す取り組みを行っています。食事以外にも、セルフマネジメント研修としてマインドフルネスについて知り、実践できるアプリの利用等の施策も実施しております。
・WR(ウォーキングラリー)
健康保険組合が主催の、Pep Up※1を活用したWRを毎年春・秋の年に2回実施しています。このほかに、2024年度は冬にJMDC主催のWRを実施しました。2025年度も、合計3回実施する予定です。
※1 Pep Up
JMDCが提供するPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)サービスです。医療機関での診療記録や検査結果、健康診断結果、処方薬の情報など健康に関わる様々な情報を集約し、蓄積した膨大な医療データの分析に基づいて一人ひとりのユーザーに合わせた個別アドバイスや疾病リスク表示をおこないます。また、健康維持管理に必要な日々の運動・生活習慣記録ツールでもあり、定期的に開催される報奨付き運動促進イベント等により行動変容ステージを無理なくステップアップするよう促すことができる生活習慣改善ソリューションでもあります。
・健康インセンティブ
JMDCでは、様々な健康施策に対して独自のインセンティブを付与しています。2024年度は、健康年齢※2の維持・改善、重点健診値が基準値以内、二次検査受診、特定保健指導の参加、アウトカム達成(-2kg/2cm)、WR参加、禁煙達成・非喫煙に対してPep Upポイントの付与を行いました。インセンティブにより、特定保健指導実施率等が大きく向上しました。2024年度の健康インセンティブ支給実績は、総支給額3,036,900pt、1名あたり平均8,055pt(1pt=約1円)となりました。
※2 健康年齢
健康年齢は、JMDCが蓄積した360万人のデータから、「健康診断の結果」と「医療費」の関連性を解析することで、個人の健康診断の結果からその人の健康状態を指標化し、年齢で表したものです。 実年齢よりも健康年齢が高いほど、同世代と比べて生活習慣病リスクや将来医療費が高くなる可能性がある事を表します。
健康に関する結果指標
健診、二次検査、ストレスチェックは全員受診(100%)を目標とし、毎年取り組んでいます。2024年度より、年内の健診受診を必須として周知の徹底、および「健康インセンティブ」の付与対象を年内健診受診者のみに設定しました。2025年度からは、さらなる健診受診早期化に向け、健診時期によって健康インセンティブの付与割合に傾斜をつけております。このほか、毎年の健康増進・保健事業の実施において、健康診断の結果指標以外にも社員の意識・行動変容を把握するため、生活習慣、ヘルスリテラシー等の状況をモニタリングしています。また、健診やストレスチェックの結果については、社内データサイエンティストと協力して分析を実施しています。
・健康診断の結果指標(%)
年度 | 健康診断 受診率 |
二次検査 受診率 |
保健指導 受診率 |
肥満 リスク |
高血圧 リスク |
糖尿病 リスク |
脂質異常症 リスク |
肝機能障害 リスク |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2027.3 目標 | 100 | 80 | 80以上 | 23 | 14 | 25 | 48 | 23 |
2024 | 100 | 確認中 | 81.5 | 23.9 | 15.6 | 28.6 | 50.7 | 25 |
2023 | 99.5 | 67.0 | 60.0 | 25.1 | 19.4 | 31.8 | 49.8 | 30.1 |
2022 | 99.7 | 74.5 | – | 26.5 | 15.0 | 27.9 | 49.6 | 29.8 |
2021 | 100 | 68.9 | – | 25.2 | 15.4 | 25.2 | 56.0 | 28.2 |
2020 | 98.1 | 67.0 | – | 26.9 | 13.8 | 26.5 | 53.8 | 33.1 |
- ✓保健指導実施率:40歳以上の一定の基準に該当した社員への産業医・保健師による保健指導(特定保健指導該当者を除く)
- ✓肥満リスク:BMI25以上又は腹囲:男性85cm,女性90cm以上の割合
- ✓高血圧リスク:収縮期血圧130mmHg以上又は拡張期血圧85mmHg以上の割合
- ✓糖尿病リスク:空腹時血糖100mg/dl以上又はHbA1c5.6%以上の割合
- ✓脂質異常症リスク:LDL120mg/dl以上又はHDL39mg/dl以下又は中性脂肪150mg/dl以上の割合
- ✓肝機能障害リスク:GOT31U/I以上又は GPT31 U/I以上又はγ-GTP51 U/I以上の割合
・生活習慣(%)
年度 | 睡眠 | 運動 | 食事 | 飲酒 | 喫煙 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
速度 | 就寝前 | 朝食 | 量 | 毎日 | ||||
2027.3 目標 | 70 | 28 | 30 | 27 | 25 | 19 | 10 | 5 |
2024 | 58.9 | 23.7 | 38.2 | 31.2 | 27.9 | 27.2 | 6.8 (11.9) | 10.7 |
2023 | 65.5 | 27.4 | 34.8 | 28.1 | 28.1 | 22.5 | 11.9 | 12.1 |
2022 | 67.6 | 22.8 | 33.2 | 28.4 | 34.0 | 19.2 | 16.2 | 14.8 |
2021 | 72.3 | 19.2 | 31.6 | 30.6 | 30.6 | 22.8 | 14.1 | 14.8 |
2020 | 67.4 | 22.1 | 34.2 | 33.7 | 33.7 | 23.8 | 18.5 | 14.2 |
関東ITソフトウェア健康保険組合のITSヘルススコアリングレポートの問診結果シート、及び健診データより算出
- ✓睡眠:「睡眠で休養が十分とれている」に対して「はい」と回答をした者の比率
- ✓運動:「1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施している」に対して「はい」と回答をした者の比率
- ✓食事
速度:「人と比較して食べる速度」に対して「速い」と回答をした者の比率
就寝前:「就寝前の2時間以内に夕食をとることが週3回以上ある」に対して「はい」と回答をした者の比率
朝食:「朝食を抜くことが週3回以上ある」に対して「はい」と回答をした者の比率 - ✓飲酒
量:飲酒日の1日当たりの飲酒量が2合以上と回答をした者の比率
毎日:お酒を毎日飲むと回答をした者の比率。質問票の改訂に伴い、週5日以上の割合をカッコ内に記載 - ✓喫煙:「現在、たばこを習慣的に吸っている」に対して「はい」と回答をした者の比率
・ヘルスリテラシー・行動変容(%)
年度 | ヘルスリテラシー | 行動変容ステージ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
収集 | 選択 | 理解と伝達 | 信頼性と判断 | 計画や行動 | 意思あり | 取り組み済 | |
2024 | 85.4 | 68.4 | 58.8 | 58.2 | 60 | 48.2 | 37.9 |
2023 | 87.6 | 70.5 | 56.5 | 55.3 | 61.6 | 50.3 | 34.2 |
2022 | – | – | – | – | – | 51 | 37.8 |
- ✓ヘルスリテラシー
伝達的・批判的ヘルスリテラシー尺度 (Communicative and Critical Health Literacy, CCHL)を用い、下記について、強くそう思う~全くそう思わない、の5件法でアンケート。強くそう思う・そう思うと回答した者の割合を記載。
情報収集:新聞、本、テレビ、インターネットなど、色々な情報源から情報を集められる
情報選択:たくさんある情報から、自分の求める情報を選び出せる
情報理解と伝達:情報を理解し、人に伝えることできる
情報信頼性と判断:情報がどの程度信頼できるかを判断できる
情報に基づく計画や行動:情報をもとに健康改善のための計画や行動を決めることができる - ✓行動変容ステージ
健診の問診にて、意思あり(6か月以内・近いうち)、取り組み済(6ヵ月未満・6ヵ月以上)と回答した者の比率
・メンタルヘルス
年度 | ストレスチェック 受検率(%) |
高ストレス者 割合(%) |
メンタルヘルス 休職者率(%) |
---|---|---|---|
2027.3 目標 | 100 | 10.0未満 | 1.2未満 |
2024 | 100 | 10.7 | 0.97 |
2023 | 99.8 | 8 | 1.28 |
2022 | 99.1 | 10.1 | 2.78 |
- ✓メンタルヘルス休職者率:メンタルヘルス不調により1か月以上休業した者の数を年度末在籍者で除した割合
※ 目標値について
メンタルヘルスによる休職や体調不良による勤務調整は、必要な場合には適切にされるべきであり、ゼロの状態が適切とは必ずしも考えておりません。そのため、厚労省「労働安全衛生調査」より、同規模事業所の平均を目標値に設定しております。必要な場合には適切に休むことができるよう、環境・体制の改善を常に続けていきます。
パフォーマンス指標
年度 | ワーク・エンゲイジメント平均値 | プレゼンティーズム | アブセンティーズム | ||
---|---|---|---|---|---|
SPQ平均値 | SPQ 80以上の割合(%) | 体調不良による勤務調整 (時間) | |||
2027.3 目標 | 3.5以上 | 85以上 | 80 | 4 | |
2024 | 3.14 | 80.2 | 67.8 | 5.1 | |
2023 | 3.28 | 82.5 | 72.9 | 4.9 |
- ✓ワーク・エンゲイジメント
- ユトレヒト・ワーク・エンゲイジメント尺度9項目版を用いて測定。活力(仕事をしていると、活力がみなぎるように感じる)、熱意(仕事に熱心である)、没頭(私は仕事にのめり込んでいる)の3下位尺度。全くない~いつも感じる、の7件法にて測定。活力・熱意・没頭の全体の平均点を掲載。
- 測定人数 500名/回答率 99.6%(2024年度)
- ✓プレゼンティーズム
- SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)を用いて測定。病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100として、過去4週間の自身の仕事を0~100で自己評価
- 測定人数 500名/回答率 99.6%(2024年度)
- ✓アブセンティーズム
- 直近3カ月で、健康上の問題によりお休みをしたまたは勤務時間を調整した時間をアンケートにて確認。
- 測定人数 500名/回答率 99.6%(2024年度)
女性活躍推進に関する行動計画
当社はワークライフバランスを推進し、女性社員がその能力を十分に発揮できるよう行動計画を策定します。
その他
労働安全に関する指標は、以下の通りです。
年度 | 平均月間所定外労働時間 | 年休取得率(%) | 平均勤続年数 | 労働災害件数 |
---|---|---|---|---|
2024 | 21.3 | 89.2 | 4.1 | 2 |
2023 | 21.9 | 73.5 | 3.7 | 0 |
2022 | 20.2 | 67.3 | 3.9 | 2 |
2021 | 20.2 | 64.1 | 3.7 | 1 |
2020 | 21.3 | 62.0 | 3.4 | 0 |
取引先への健康経営支援
JMDCは、パートナーシップ構築宣言を実施しております。
支援の具体的な内容として、自社の健康経営の事例紹介や、栄養相談の提供、セミナーの参加募集、共同企画の実施等を行っております。
パートナーシップ構築宣言はこちら
※上記については、株式会社JMDC自社単体の内容です。
以上